テスターチェカー


 生徒の製作実習にテスターのキットの製作を行っています。
電気の基礎である分流器、倍率器の勉強、カラー抵抗の読み方、ハンダ付けのノウハウなど多くの学習効果があると同時に、製作後の実用的価値もあるからです。

 ところが、指導する側の問題点として生徒が製作したテスターのチェックが簡単でないことがあります。
なにしろレンジが多いので、多数の生徒の作品のすべてのレンジに間違いがないかどうかをチェックするのは大変です。
製作の時間と製作したテスターの誤差試験の時間に分けていますが、誤差試験の時にミスが見つかると、それから修理となりますから時間がかかり、結局その生徒の誤差試験は放課後までかかることもよくあります。

 そこで、製作したテスターのチェックが、簡単に行えるテスターチェッカーを作成しました。

製作にあたって

  1. テスターが正常なら、各レンジの中心値を指示する出力を出す。(高電圧をのぞく)
  2. 取り扱いを簡単にするために、製作するテスターキットのケース内に納め同じセレクターを使用する。
  3. なるべくキットの部品を流用する。


使用方法

まず、テスターのテストリードをテスターチェッカーの出力端子に接続する。
テスターとテスターチェッカーのレンジを合わせて、出力スイッチを押す。
このとき、テスターの指示が目盛の中心にくれば、チェックOK。

この操作を各レンジで行う。

所要時間は1台あたりおよそ30秒。
動画です。

 


しくみ

内部です。

基板、電池ケースセレクタスイッチ、ヒューズホルダ等はキットのものを利用。

電源はAC100VDC1.5Vです。
 AC100V
  AC全レンジ、DC600V〜12V用
 DC1.5V
  DCmA、DV0.3V〜3V、BAT用
基板裏面です。

赤丸の部分はキットのプリントパターンを削除した部分です。

黄色線はリード線でショートした部分です。


(マウスを右側の写真に合わせると実際の配線に変わります。)
IE11では見れない場合があります。Google ChromeやMIcrosoft Edgeなどでご覧ください。
基板表面です。

ほとんどの回路部品をキットのパターンを利用して配線出来ました。





(マウスを右側の写真に合わせると実際の配線に変わります。)
IE11では見れない場合があります。Google ChromeやMIcrosoft Edgeなどでご覧ください。


回路図